アンテナ工事会社選びの15のポイント

アンテナは一度設置すると10年近く(中には20年以上も)そのまま使うことが多い大切な設備です。
特に新築を建てるときや、台風などでアンテナが倒れたときなど、あまり時間をかけずにまたどこがいいのかあまり調べずに工事を依頼してしまうことが多いようです。
ですが、やはり長年使う設備ですから、適当に決めたのでは後々長いこと後悔することにもつながりかねません。
今回は多くの意見からまとめた、自分に合ったいいアンテナ工事会社を選ぶポイントを紹介します。

 

ホームページの情報が充実している

その工事会社のホームページに、まず「会社概要」が載っているか確かめましょう。個人でやっているところがすべて悪いということではありませんが、少なくとも所在地や電話連絡先、責任者もしくは代表者の名前がはっきりわからないと言うのは、あまり信用できませんね。将来的な保証のことも含め、どこにあってどういう人が運営している組織なのかがはっきりしていないところは、できるだけ避けるべきでしょう。
また、所在地が都内の住所の場合など、架空の住所であったり、レンタルオフィスである場合もありますが、そういう会社には絶対工事を依頼してはいけません。会社概要の住所を一度googleなどで調べてみるのもいいかもしれません。今は多くの場所でgoogleストリートビューを使い、実際の建物などを確認することができるかと思います。存在しない住所であったり、明らかにおかしい場合は、高額な工事料金を請求されたり、何かあった時に連絡がつかずアフターサービスを受けられないというトラブルのもととなります。

受付の態度がいい

ここがいいかな、と思って問い合わせをした際に、その受付の人の態度が良くない場合はその会社に様々な問題があると予測されます。まず会社の顔である受付に対してきちんとした教育を行っていないということは、実際の工事の質も期待できません。
どんな工事でも、どんな人が来てもいいからとにかく値段だけで選ぶ、という場合にはいいかもしれませんが、最終的には安かろう悪かろうと言ったことも考えられるため、コストパフォーマンスとしても最悪である可能性が考えられます。
またメールでの受付の場合は、どれだけ自分の要望や状況を汲んだ返信をしているか、またどれくらい時間が経ってから返信が届くかというのが重要です。どんな相手に対しても決まったひな形で返すだけであれば、本来はあらかじめホームページで説明すればいいことですし、3日以上放置されるようではちゃんとしたアフターサービスも期待できません。ただし、メールの場合は「迷惑メールフォルダ」に振り分けられてしまう可能性や、自分のメールアドレスの入力間違いと言う可能性もありますから、メールフォーム(問い合わせフォーム)から問い合わせした場合は「自動返信メール」が届いているかを確認することが大切ですし、直接メールを送る場合は、自分あてにもCCで送るなどの工夫が必要ですね。
どちらにしても第一印象が良くない場合は、その後もいい関係が築きづらいと思いますので、その会社はやめておいた方がいいかもしれません。

工事料金が明確である

ホームページに料金表や、工事金額付きの施工事例が掲載されていないところは要注意です。
工事料金は特に決められたものではありませんので、各会社ごとに様々です。それぞれの会社が設定している工事料金や追加工事の内容等がはっきりしていない場合、担当者の気分次第で工事料金が変わってしまう可能性もあります。もちろんその場合は値引きを期待できる場合もありますが、基本的には「値引きが常習的である」=「通常価格は高く設定されている」と考えられます。
値引きに自信があるという方にはいいかもしれませんが、値引きしてもらった分、手抜き工事をされるという可能性もあります。
真摯にユーザと向き合っている会社であれば、安易な値引きはしないはずです。また自信をもって工事料金を掲示できるはずですよね。
工事料金表があっても、そのほとんど、もしくは肝心なところが「○○円~」などとなっている場合も要注意です。電話等で相談した際にある程度の金額や、その金額の根拠を教えてもらえる場合はいいと思いますが、あまりにも最低料金だけを強調するところは誠実ではないように感じられます。
また施工事例に合計金額だけが載っている場合も、どういう根拠でその金額になったのか、自分の場合はどのくらいになりそうか、事前にきちんと確認できないところは注意が必要です。自宅まで来てもらって見積もりを依頼したら、高額を請求されて、工事を断ったら高額のキャンセル料を請求された事例や、引っ越しのタイミング等を考えて泣く泣く高額の工事を了承せざるを得なかったという話も耳にします。

安さを強調していない

アンテナ新設工事が1万円以下なんてことはまずあり得ません。それはかなり条件の整った場合の「付随工事料金」のようなものであるか、プロの仕事ではないと断言できます。広告の謳い文句が「アンテナ工事が9800円」などなっている会社はあまり信用できません。
また、1万円以上であったとしても安さを売りにしているところは、ワンパターンの工事を行っている、工事の品質が低い等と言ったことが考えられます。アンテナ工事はユーザーの環境によって千差万別の工事内容となります。それをパターン化された工事でしか行えないということは、提案力や技術力がない可能性が高いです。また、材料も安いものを使ってコストを抑えるということもしていると思いますが、一番削られやすいのは人件費ですから、やはりそれは技術力に直結しているところだと言えるでしょう。
アンテナを新たに立てる方の多くは、マンションなどから新築を建てたばかりの人など「今までアンテナを意識していなかった人」だと考えられます。その結果、一時的な出費のことばかりに目が行って、将来も自分で維持していく大切な建築設備であるという認識が低い場合があります。そこにつけ込むように目先のメリット(初期コストが安く済む)と言うことを強調している会社は、やはり誠実だとは考えにくいのではないでしょうか。
また、いい工事会社はきちんと時間をかけて工事内容を検討し、説明し、施工するため、料金を格安に抑えることは困難です。
そもそも会社としての力を入れる方向が違っているという印象があります。ただし、いいサービスをできるだけ低価格で提供するという企業努力ももちろん大切です。
また、「直接受注なので安い」と言う謳い文句は、技術よりも安さに注力した会社だとも言えます。他から下請けとして行っている内容を、普段の中間マージンを除いた金額で行っていると言うことになると思いますが、そもそもが下請けとしてしての仕事がメインと言うことになると、保証や顧客管理、工事品質などに大きな違いが出てくることもありますので、よく考えてみた方がいいでしょう。

技術を売りにしている

工事料金がいかに安いかということよりも、いかに技術力が高いかを売りにしているところは、おおむね安心できると言えます。
もちろんそれでいて料金体系が明確であるということも大切ですが、技術力がまったくわからない会社に依頼するのはギャンブルと言えるでしょう。
施工事例が多いというのも一つの安心できる要素だと思いますが、どういった経緯でどういう施工をしたのか、またそれがいくらの工事になったのか、ということをきちんと提示できる会社は信用していいと思います。自分の家がとても工事しやすい場合はいいでしょうが、技術力のない所に頼むととんでもない所にアンテナをつけられてしまったり、屋根の上に立てたアンテナがひどく曲がっていたり、1年もしないで倒れてしまうなんてことも十分あり得る話です。近所で一番新しいアンテナのはずなのに、台風の後、自分の家のアンテナだけが倒れてしまったなんて笑えないですよね。
また、他社をけなしたり、必要以上に不安をあおるような文言が多くみられる会社は、実はあまり技術力に自信がないのかもしれません。自信があれば自社の長所をアピールすればいいだけで、わざわざ他社をけなす必要はないでしょう。

技術力を確かめる手段としては「施工事例が多い」ことや、「専門店である」ことなども挙げられます。
特に「何でもやります」と言う会社の場合は技術力に不安があります。更に、アンテナ工事は「電気通信工事」となりますので、電気通信工事業の建設業許可を持っていることや、ちゃんと「電気工事士」がいることも判断材料になりますね。
時々「建設業許可 ○○」などと書いてあるだけで、何の建設業許可なのか書いていない場合もありますが、全く違った業種が専門である可能性もあります。また、電気工事士は多くの場合必要ではないのですが、ブースターの取り付け時に電気工事が必要であった場合などは電気工事士の国家資格を持った人でないと、工事をすることができません。技術力云々の話ではありませんが、とても大切なことですのでチェックしておくのもいいでしょう。

いつみても割引価格となっているわけではない

実店舗でも受け付けている工事会社が、インターネットでの依頼をインターネット割引として行っているのはいいと思いますが、いつみても「20%割引」などとうたっている会社は信用できません。
「この工事は通常10万円です」、と言われれば高いと感じるものも、「30%オフで7万円です」、と言われるとなんとなく3万円得した気分になりますよね。これは心理学的にはゲインロス効果と言われるもので、そのギャップによって付加価値を感じてしまうというものです。実際に期間限定のキャンペーンなどはお得ですが、悪質なものは常に「○○%オフ」などとうたっているにもかかわらず、更に期間限定などと付け加えている場合もあります。常に閉店セールをやっているお店と一緒ですね。
見分け方としては、キャンペーンと書いてあるものの期間が明確に表示されているか、また過去に行ったキャンペーンの種類と期間が確認できるか、更にはインターネットの過去のデータを閲覧するというサービスを使う手もあります。
過去のキャンペーンを確認する重要性は、例えば今行っているキャンペーンが1月1日~1月31日だったとします。ですが、実は2月1日~2月28日限定でまったく同じキャンペーンを行っているという可能性もあるのです。つまり、期間限定は見せかけで、実際はもともと7万円のものを「本当は10万円なんだけど」とありもしない3万円の付加価値をつけて売りつけているということですね。
ちなみに、過去のページを見るにはこちらのサービスを利用するといいでしょう。
InternetArchive waybackmachine
実は何年も前から同じ値引きをしていて、実質的には値引き後の金額が通常価格なんて場合は、あまり誠意ある商売だとは思えませんね。

保証がついている

これは今ではほとんど当たり前となっていることですが、それが現実的な保証であり、なおかつ保証書が発行されるということが大切です。
2011年7月24日に完全地デジ化が行われたこともあり(※一部の例外を除く)、その時期にアンテナ工事業界には多くの人や会社が参入してきました。もちろん玉石混交であることは言うまでもなく、一時的に稼いで業界から消えた会社も多くある一方、その時をスタートして現在もアンテナ工事に携わっている会社もたくさんあります。
それ自体はいいことだと思いますが、その時から初めてたかだか3~4年程度の経験の会社が「10年保証」なんて打ち出しても、安心できませんよね。会社自体は若くても、熟練の技術者がトップにいるという場合はいいのでしょうが、その見極めが肝心ですね。なお、屋根の上に立てたアンテナが台風などの影響で倒れてしまうのは仕方がなく、基本的には火災保険の補償範囲内のトラブルと言えます。それを、無償で「○年間はどんな状況でも、何回でも、無料でアンテナを直します」と言うのはプロの言葉とは思えません。
また、同様に近隣の住宅事情の変化等でビルやマンションが建ったことが原因の受信障害も無料で手直しします、と言うのも行き過ぎたサービスで健全であるとはいいがたいのではないでしょうか。健全なサービスを行っていない会社はどこかに無理があり、最終的に、それらはユーザーに跳ね返ってくるものです。一方的にユーザーが得をするなんてことはありませんのでよく見極める必要がありますね。

丸投げしていない

工事会社だと思っていたものが、実は工事を仲介して丸投げするだけの会社だということもあります。
こういった会社のすべてを避けるべきだとは言いませんが、品質に大きなムラがあったり、仲介業者の取り分があるためにユーザーにとってのコストパフォーマンスが悪くなる場合が考えられます。
また丸投げすることで様々な管理が行き届かず、もともとイメージしていたものとは全く違ったタイプの作業スタッフが訪ねてきたり、料金があいまいだったりすることもあるかもしれません。
大きなくくりで言うと家電量販店も工事の仲介をする立場ですが、基本的には何かあった時の対処はしてくれるはずです。ただし、アンテナ工事に関して明確に保証をうたっている家電量販店はないように思えます。(2014年8月、当サイト調べ)

担当者名がはっきりしている

事前にわかればそれに越したことはないのですが、工事の割り振りなどから、当日まで担当者の名前がわからないことは多くあります。
ただし、中にはユーザーの自宅に訪問した工事スタッフが、会社名だけ名乗り自分の名前を名乗らないまま作業に取り掛かり、そのまま作業が終了してしまうなんてケースもあります。最近では訪問先で名刺を渡してから工事を行うという丁寧な会社もあるようです。そこまでしなくとも、最低限自分の口からきちんと名前を名乗るような人でないと、自分の家にあげるのは抵抗がありますよね。最終的に渡された書類に工事担当者の名前が殴り書きされていて、結局判読することもできないなんてことは避けたいものです。
後日何かあった時に、工事担当者の名前がわからないようでは問い合わせもスムースにいきませんね。そもそもアフターサービスを考えているならば、誰が工事を担当したのかが明らかでないのはおかしいように思えます。

支払い方法

その会社はどのような支払方法があるのでしょうか。
多くの場合が現金払いのみとなっていると思いますが、中にはクレジットカードやデビットカード、ローンなどが使える場合もあります。また、先払いか後払いかも事前に確認しておくべきですね。
特に今はスマートフォンを使ってのカード決済が手軽にできるようになったことから、カード決済は多くの会社で取り入れられているようです。ただし、中には独自のネットショップを経由して、事前に工事料金クーポンを買わされたり、カード決済は手数料がかかるといった事例もあるようですので気を付けてください(※カード決済で別途手数料を取るのはカード会社との契約違反となりますので、見つけた場合はカード会社に連絡した方がいいかもしれません)。

車が綺麗

理想はピカピカに洗車されている車と言うことになりますが、そこまでいかなくとも、いくつもぶつかった跡があったり、ガラスやミラーなどをガムテープで留めているような状態の車で来られてはちょっと考えた方がいいかもしれません。この場合ちょっと注意力が足りない人だったり、仕上げが綺麗にされない人ではないかと疑ったほうがいいかもしれません。お客様が第一で自分たちのことはどうでもいい、と言うこともあるのかもしれませんが、適当な処置で済ませてしまっている人が、工事の仕上げは細かく丁寧にすると言われても若干違和感があります。また、車の事故が多いのは、単純に運が悪いということも考えられなくはないですが、やはり注意力が足りなかったり丁寧さが足りないのではないでしょうか。

施工事例が豊富

今までの項目でも何度か触れていますが、施工事例が豊富に紹介されているとイメージをつかみやすく、失敗するリスクを減らせると言えるでしょう。工事の合計金額と施工写真だけではなく、内訳もきちんと提示されているとさらに安心できます。工事事例として内訳付きで紹介できるということは、料金体系がしっかりしていて明朗会計であると言えるでしょう。
またユーザー自身が自分の家に近い事例を見つけることによって、工事価格を推測したり、相談もしやすくなります。
裏技的には、他社の工事施工例を基に「こういう感じでやってもらいたいのだけれどいくらぐらいでできるのか」という問い合わせもありだと思います(特に、施工事例を載せているところのサービスエリアから外れていたりする場合など)

最新情報に敏感である・または発信している

アンテナ業界は既に落ち着いているとも言われる一方、壁面に設置するフラットアンテナ(デザインアンテナ)などが伸びている市場でもあり、いまだに新製品が出ているのが現状です。そういった情報をきちんと収集して仕事に活かしている会社は好感が持てます。また、常に勉強をしているということは業界の変化や事故情報もつかんでいる可能性が高く、信頼して工事をお願いしやすくなります。
逆に、会社のホームページにいまだに「VHFの工事料金」などとアナログ時代(すでに3年以上前)の情報が残っているところは少し心配になりますね。

得意な工事

何でもできるというのは頼りがいがありますが、ある程度自分の理想とする工事の形が出来上がっているならば、その工事会社の得意分野がどこなのかを見極めるのも、いい工事会社と出会えるコツです。うちの会社はここが得意です、と堂々とうたっている会社はその分野に関しては他の工事会社よりも信頼できるかもしれません。大きく分けても昔からある【八木式アンテナを屋根の上に設置するオーソドックスな工事】、近年シェアを広げつつある【壁面に取り付けるフラットアンテナ工事】、最近注目されつつある【天井裏設置】などがありますね。
また、アンテナ工事は専門性の高い工事ですので、特に「他にもあらゆる工事をやっています」と言う会社の場合は、どれほどアンテナ工事に対して経験や実績、実力があるのかをよく見極めた方がいいでしょう。便利屋さんやなんでも屋さんにアンテナ工事を任せることはお勧めできません。「アンテナ工事は器用な人ならだれでもできますよ」と、自分の仕事の専門性をよく理解できていない人は要注意です。

事前に充分な見積りと説明があるか

現地見積りはともかく、工事前に充分な現地調査・見積り、工事内容と金額の丁寧な説明があるかどうかは重要です。
見積もりだけで現地まで来てくれるところはほとんどですが、無料の場合と有料の場合があります。ここでは無料かどうかよりも、きちんとした見積もりと説明をしてくれるかどうかが重要です。とりあえず無料で来てはくれたものの、道路から家を一目見て「ここではこのアンテナは無理ですね」などと言われて帰られてしまうケースもあるようです。また、実際に言われた料金が高かった場合でも、家まで来てもらうと断りにくいこともありますので、無料現地見積りの場合は事前におおよその金額を聞いておいたり、見積りの日は工事をしないという前提で、見積り内容をよく吟味してから後日発注と割り切った方がいいかもしれません。逆に有料だからと言って必ずいいかと言うとそうでもない場合もあるようですので、ここもやはり見極めが必要ですね。
ともかく、ろくに説明などがないまま工事に取り掛かってしまったり、工事後に想定外の工事料金を請求された、などというトラブルもちらほら聞きますので、事前に「見積りはどのようになっているか」「工事前の説明はどのようになっているか」などを確認してみるのがいいでしょう。
また、こういった作業に時間を割かない代わりに工事料金を安く抑えている会社もあるようです。お勧めとしてはきちんと時間を割いて調査・見積りをしてくれるところの方が、数年たっても満足度の高い工事となるように思えます。また、きちんとした見積もりを頼む以上有料になってしまう可能性は高いと思います。
以上、押さえておきたいアンテナ工事会社を選ぶ時の15のポイントでした。
新築を購入した際は、その家がリフォームを必要とするぐらいまでの付き合いとなるかもしれない長寿命の重要設備ですから、是非いい工事会社と巡り合えることを願っています。